受身ではなく能動に対処
「何かあったら」という受身的(リアクティブ)な対処でなく、日本の親との関係は「何かが起こる前に」つまり能動的(プロアクティブ)な対処で行いたいものです。何をしてあげたいかのリストを作り、これがあるからできない、と、できない理由を並べるのではなく、「どうやったらできるか」という対策を考えるのです。海外で暮らす人にとって、母国の親に会いに行く交通費は、幸せに暮らすための必要経費です。後々、親孝行できずに後悔すると、夫婦仲にも影響は出るし、何より、本人の精神状態が悪くなってしまうからです。
親といい関係でない人は、自分ができる範囲で親と歩み寄ることを考えてみましょう。会うと喧嘩になるなら、はがきやメールから始めて、簡単な近況報告をする。それから、誕生日や母の日や父の日にプレゼントを贈る、でも、向こうからは何も期待しない。そして、帰国するときは「いついつ帰るので、会いたいです」とメールか電話で言う。日本で会う場所も実家が気まずいなら外で会うこともできます。肝心なのは、「自分ができることはした」というところなのです。